Sunablog

東京のベンチャーで働く20代の戯言

不思議な人事

めっきり寒くなった。
朝は普通に冬なんじゃないかと思う寒さだ。
息はまだ白くないが、また白いなあと思う時がきて、それにもあっという間に慣れるだろう。
 
今日もまた就活の選考があった。
最近つくづく思うのは、就活って面白い。
いろんな大人が夢や自分の生き方、価値観を語る。
会社の価値観=自分の価値観の人が大勢の就活生の前でプレゼンテーションをする。
楽しく働いている人は、すごく楽しそうに語っている。
おそらくそれが彼ら人事に与えられた仕事なのだが、ついこないだのイベントですごいおかしな人に会った。
 
世に言う『人事』という役職の仕事をこれっきりやっていない人事がいたのだ。
自分はいっちばん辛いと思う選択肢を毎回選んでいるとその人は言う。
今の会社もくそだし、自分のキャリア選択もくそだと言う。
なのに、なんか胸を張って、俺は自分の人生をおもろくしたいとか言っている。
なんなんだこの人は、闇が深そうだな何かあるぞと思って、
その会社には興味がなかったが、彼に興味を持って話を聞きに行った。
 
これまで3回転職してきて、その就業を決めるたびに何を思ってその選択をしてきたのか?
そんな感じなことを質問したと思う。そしたら、やっぱり「辛いと思った道を毎回選んだんや。」と言う。
なぜ、そんなに辛い選択をを選ぶのかが、僕の価値観では理解できなかったので、もっと深掘りしてみた。
 
しかし、おもろい人生を作るっていう観点では、奇想天外なもっと楽しそうなことすればいいじゃないですか?例えばアメリカ大陸横断とか。
 
「いや、それ俺にとってはおもろないねん。なんかおもろない。人がやっているようなことしたくないねん。」
 
そうなのか。。そうなのか。
ちっともわからなかったが、それを信念に、間違いなくブレずに語っている彼の目は少し怖くもあったけど、心から滲み出る何かで語っていた。
その滲み出るものが何かは突き止められなかったが、やっぱり心から想いのこもった言葉を吐き出している人は、
たとえ価値観や言っていることが理解できなかったとしても、なんだか輝いて見えた。
これが自分をもつ。ということなのだろうか。
 
嘘の、自分の理想と妄想で塗り固めた、キラキラな自分を描いて、そこに無理やり合わせに行く。
なんか違うかも、と思いながらも、そこが自分の目指すべき場所なんだと言い聞かせてそこに痛む体と心を無視して引っ張り込んでいく。
 
そんな生き方よりは断然、その謎人事の方が楽しそうというか、なんかイイ生き方をしているように見えた。