父の話
今日おもしろい話を父から聞いたので書いてみたいと思います。
介護業者の話。
現代の日本の最大の社会問題といえば、誰もが思うのは少子高齢化。
この少子高齢化に関する企業、会社、その業者の人達がやる事業の数はここ最近すごい勢いで増えています。
父の話で出てきた会社はこの少子高齢化の時代で0から100を生み出すのではなく、既存の10をいくつか足しあわせて100にした会社でした。
その会社はデイサービスを主にやっているのですが、みなさんはデイサービスときいてどんな印象をもつでしょうか。
デイサービスとは介護指数が比較的ひくいおじいさん、おばあさんが主に利用する、言い換えれば高齢者を対象にした保育所のようなものです。
朝方、高齢者の方が施設に来て、体操をして、食事をして、お風呂に入って、ちょっとした遊戯をして夕方ごろに帰る。
高校の時に職場体験をしたのでよくわかります。
このような事業をする介護事業者は全て国からの助成金でなりたっています。
デイサービス利用者の人達も利用料金の9割を国に負担してもらい残りの1割をじぶんで負担するといったかんじにたります。
そりゃ、国の社会保障費予算も爆発的にふくらむわけですよ。
介護事業者の話に戻りますが、この人達はいわば国営のフランチャイズなわけです。
言い方は最悪ですが、「介護バカ」という言葉があります。
これは頭が悪いからバカっていってるんじゃなく、頭が硬いことを皮肉っていってる言葉です。
僕自身このようなバカにした言い方は好きじゃないのですが、ここでは使わせていただきます(^^;;
この介護バカの人達は介護はこういうものだ!という固定観念で塗り固められたチャレンジをしない人達です。
介護業界はずっと苦戦を強いられています。
従業員の人達にも十分に給料を上げられず、世間ではどうしてもブラックなイメージがついてしまっていることも否めません。
全てがそうであるわけでもないのに。
この問題の根源はやはり頭の硬さ。
ここで起点をきかせて成功し始めている方達もいます。
その会社はデイサービス、介護にある精神を足しました。
それは小売の精神です。言い換えると営業の精神。
デイサービスに来てもらっている高齢者に営業をかけるのです。
共有スペースのテレビに通販番組のように、提携した業者の商品のCMを流すのです。
他にも新幹線の中で弁当や飲み物を売るように提携業者の商品を売り歩きます。
また、お風呂から上がった高齢者の人達に洋服の営業。
父が言うには、デイサービスに来る高齢者イコール買い物弱者。
そとに買い物にちょちょっと行けないからデイサービスに通い食事を提供してもらったりしているわけです。
その人たちに、このような営業をかければどうなるか想像できます。
食品以外にも補聴器や、メガネなども同じように売るそうです。
一つ2、30万する補聴器が毎日のように売れる。
ものを買う高齢者の方々もよろこび、営業をかける介護業者もよろこび、商品提携を結んだ会社もよろこぶ。
もうこれはwin-win-winです。
こんな風にアイデアを実行に移した人が結局勝者になる。
一見、介護業界のようにレッドオーシャンに見える業界でも、手がつけられていないところがそこらじゅうにあるのです。
介護に小売を足して成功したこの企業のように、既にあるものどうしを合わせて思わぬビジネスチャンスをつかめるかもしれません。
そんなこと思う今日この頃でした。